諸々
- 情報セキュリティにしか興味がなかった頃もバーゼルIIがどうこうと言う話はたまに聞こえて来たものの、正直意味不明。でも、単語だけは何となく覚えていた感じ。金融分野に興味を持ったら、さらに聞こえてくることは多くなったけど、相変わらず内容は分からない。ならば、一度概要だけでも調べてみようと思ってみた。
- マクロ的に見た銀行の行動原理の一つなのは間違いないので、市場を先読みする意味でも押さえておいて損はないでしょう。それだけに間違えて理解すると大変な目に遭いそうですが。
- 結論としては、銀行サイドの目で見るとこんな感じ?
バーゼルI,バーゼルII
自己資本の区分
Core Tier 1 | 狭義の中核的自己資本 | 普通株式と内部留保? |
Tier 1 | 中核的自己資本(Core Capital) | 基本的項目は連結貸借対照表上の株主資本、その他有価証券評価差損、為替換算調整勘定、新株予約権及び連結子法人等の少数株主持分の合計額から営業権に相当する額などを控除したものとされています。 |
Tier 2 | 補完的項目(Supplementary Capital) | 補完的項目は有価証券含み益の45%相当額、土地の再評価額と再評価直前の簿価との差額の45%相当額、一般貸倒引当金および負債性資本調達手段等とされています。また、補完的項目は基本的項目の額から準補完的項目の額を控除した額を限度として自己資本に算入できるものとされています。 |
Tier 3 | 準補完的項目(Short-term subordinated debt covering market risk) | 準補完的項目に該当する短期劣後債務は、期間2年以上の短期劣後債務であること、自己資本が不足した場合、利払い、償還を行うことができない特約が付されていることが必要で、マーケット・リスク相当額の7分の5に相当する額を算入上限とする等の制約が付されています。 |
自己資本比率に関するレギュレーション
信用リスクとリスクウェイト
- 定義
- 信用リスクアセット額 == Σ(与信額 x リスクウェイト)
- 標準的手法におけるリスクウェイト一覧
与信先区分 | バーゼルI | バーゼルII |
国・地方公共団体 | 0% | 0% |
政府関係機関 | 10% | 10% |
銀行・証券会社 | 20% | 20% |
事業法人(大企業) | 100% | 格付けに応じて20%〜150% or 一律100% |
中小企業・個人 | 100% | 75% |
住宅ローン | 50% | 35% |
延滞債権 | 100% | 50%〜150% |
株式 | 100% | 100% |
- ソブリン債のリスクウェイト
Credit Assessment | AAA to AA- | A+ to A- | BBB+ to BBB- | BB+ to B- | Below B- | Unrated |
Risk Weight | 0% | 20% | 50% | 100% | 100% | 100% |
http://www.bis.org/publ/bcbs128.pdf via http://uskeizai.com/article/149127375.html
バーゼルIII
参考資料
自己資本の区分
- Tier 1 capital: the predominant form of Tier 1 capital must be common shares and retained earnings
- Tier 2 capital instruments will be harmonised
- Tier 3 capital will be eliminated.[9]
関係しそうなキーワード
- VaR: Value at Risk
- SIFI: Systemically Important Financial Institutions