溜池通信 Report 「2012年度の貿易動向を読む」

  • 二週間毎のお楽しみ。月曜日に軽く目を通して、火曜日に熟読するペースで勉強させて頂いております。個々には年間を通して繰り返されている主張が多いけど、それらが一カ所に纏まるとえらい説得力を持つものなのだなと朝から感心してました。
  • 参考資料
  • FOB, CIF, C&F C&I
    • こういう書き方があると知っただけでも勉強になった。貿易関係をやっている友人に聞いてみたら、普通に使うらしい。知らない分野の日常は全く分からないものです。
    • http://www.mimiyori.com/business/trade/trade8.php

1996〜2000:貿易収支≒経常収支:貿易で稼ぐ日本(債務返済国)
2000〜2007:貿易収支+所得収支≒経常収支:貿易と投資で稼ぐ日本(未成熟な債権国)
2008〜??:所得収支≒経常収支:投資で稼ぐ日本(成熟した債権国)
(中略)
ちょうど商社の業態が「貿易会社」から「投資会社」に変化しているように、日本経済も貿易から投資へと発想を転換する必要がある。

  • 商社の業態というキーワードが気になったけど、投資会社としての商社というのは一体何をやっているのか想像できません。商社に勤めてる人に聞いてみればよいのかもしれないけど、きっと会話がかみ合わないであろうから自重。

日本が輸入している食料品の金額は年間でどの程度なのか。いつもは「5 兆円から6 兆円の間。ただし通関統計はCIF 価格なので、FOB 価格に直すには輸送費や保険料など7%程度を控除する必要あり」と説明しています。
(中略)
食料の安全保障の観点から考えて、年間に日本人が海外から買っている「純粋な食料品」総額はどの程度なのか。気になったので、以下の通り試算してみました。
(中略)
○ とりあえずの食料品の総額は4 兆6335 億円。
○ まず、飼料とたばこを除外して4 兆3724 億円。
○ 次に嗜好品(コーヒーなど/飲料)も除外して、3 兆8959 億円。
○ 農産物に限るために水産物(魚介類)を除外すると、2 兆6357 億円。
○ 最後にCIFFOB に転換するため7%引きすると2 兆4512 億円。

なんと 2.5 兆円になってしまいました。2010 暦年は全体の金額が少なめなので、そこは気をつけるにしても、多い年でも3 兆円が関の山でしょう。

国内の農業生産額は 8.5 兆円と言われています。年間の農産物の輸入金額は、その3 分の1 にも満たないのです。ところがわが国の食料自給率が40%であるというのは、農水省はどういう計算をしているのでしょうか。消費者が、輸入食品を購入することに対して「罪の意識」を持たせる作戦なのではないか、と疑いを感じた次第。

  • 数字を自分で検証するのが以下に大切かよく分かる一文でした。