ため池通信

tameike.net

<7月23日>(水)

〇日米関税合意が突如として合意に至る。いやあ、ビックリしましたがな。トランプさん、いったいどういう風の吹き回しだったんだろう?

〇とりあえず日本の産業界にとっては朗報です。何と言っても、関税をめぐる不透明性が消えました。しかも相互関税が15%で、自動車関税が部品も含めて15%というのはありがたい。計算が楽ですし。他の先進対米黒字国に先駆けてのディールだったことも得点は高いです。

〇一方で15%の対米関税を「安くなった!」と言って素直に喜んでいるのは、いかにもトランプ流交渉術(最初に大きく吹っ掛けて、それから現実的な線に落とす)といういつもの術中にはまっている感もあり、そんなことではいかんのでありましょう。

〇それでも日本が、自動車関税で英国のような「輸出枠」抜きの低税率をゲットした、ということの意味は大きい。端的に言えば、ドイツ車や韓国車の対米輸出に対しては、自動車関税25%+MFN関税2.5%=27.5%の関税がかかるのに対し、日本車は15%で良くなったのだから。関税率で12.5%のアドバンテージは大きい。今ごろ韓国の交渉担当者は、「何が何でも日本以下の税率を勝ち取ってこい!」という国内での圧力を受けていることでしょう。

〇トランプ政権の側から言えば、8月1日の期限まで10日を切ったこともあり、そろそろ他の国を焦らせる目的もあっての対日合意だったのではないでしょうか。また日本側としては、最後の交渉ピースであるコメ(参議院選挙が終わるまでこのカードは切れない)を、このタイミングで切ったのでしょう。それでもMA米の範囲内ですから、たいした取引材料ではなかった。うまくやりましたね。交渉チーム、しみじみお疲れさまです。

〇急転直下の日米合意により、本日の株価は気持ちよく上げました。要はTACOトレードなんですけど、「霧が晴れる」というのはいいものですね。石破さんの進退については、まだまだ波乱がありそうな感じでありますが。