大西 宏のマーケティング・エッセンス : 「仕組みづくり」、いや「仕組み」そのものを理解出来ない人がいるのかもしれない

  • 問題のスケールは違うのだけど妙に納得。

「構想」とが「計画」の違いわからない人が多いことは、先の大阪ダブル選挙でよくわかりました。「大阪都構想」には「具体性がない」と、自民党から共産党にいたるまでの既成政党の人たちがそろって批判したのですが、おそらく「構想」と「計画」の違いがわからないのだと思います。

構想は目的と仕組みを考え提示することです。計画は、その構想を実現させるための具体的で詳細なコストやアクション、またプロセスを設計することです。経営学では、構想は、どのような姿を見ざすのかにたいする共感を広げる、また人々の意識がそこに集まることが重要なため、あえて戦略的に曖昧なほうがいいとすらいわれているほどです。そのほうが、その構想の実現にむけた、さまざまな知恵やアイデアが集まり、また生かせる余地も生まれるからです。

改善することや、個別の政策に賛成とか反対とかしか考えたことがない人は、当然、その曖昧さに耐えることができません。彼らが求めているのは「大阪都計画」だったのです。