<8月30日>(月)
○最初の投票で、「海江田143、野田102、前原74、鹿野52、馬淵24」という数字を聞いてギョッとしましたね。海江田さんは150に届かず、2位の野田さんがギリギリで100に乗せてきた。海江田さんは「小沢派120+鳩山派30」を固められなかったことになるし、野田さんはこれが3票減って99だったらイメージ的にかなり違った。かつて自民党総裁選がそうだったように、こういうときの数字は味な結果が出るものです。これは「民主党の知恵」と呼んでもいいんじゃないでしょうか。
○そうなると「野田派+前原派」の連合は予定の行動なので、後は「馬と鹿」を味方につけたほうが勝ち。小沢陣営は強引に鹿野派に対する工作を仕掛けて、かえって反発を招いたとか。つまりは「馬鹿を侮る者が泣く」ということになったようです。野田さんが人事面で「馬と鹿」をどう処遇するか、ちょっと注目です。
○さらにいえば、海江田さんの「三党合意は白紙も」(ちゃぶ台返し)発言は拙かったですね。前の社長がした契約を、次の社長が破棄するみたいなことをしたら、そんな会社はもう誰も相手にしなくなりますがな。そんなことだから、「政党の体をなしていませんよ」(小池晃氏)と言われてしまう。今度の選挙は、最初のうちは"Anybody But Kan"で始まりましたが、最終局面では"Anybody But Kaieda"で決まった。最後まで「ABK」がキーワードでした。