- 作者: N.J.ゴールドスタイン,S.J.マーティン,R.B.チャルディーニ,安藤清志監訳,高橋紹子訳
- 出版社/メーカー: 誠信書房
- 発売日: 2009/06/09
- メディア: 単行本
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- 主に通勤途中に読んでましたが、とても面白いですねえ。途中のケーススタディもですが、最後の「二十一世紀における影響力」をもっと大幅に書き足して欲しいところです。
引用
- 7. 上位商品の発売によって従来品が売れ出す不思議
- あなたの希望する選択肢を、一つはやや劣る選択肢、もう一つは豪華でおそらく高すぎる選択肢の二つの間に挟んでみせるとよいでしょう。あなたの狙いとしている選択肢の両側にこうした代替案を配置すれば、上司があなたの希望を通してくれる可能性が高まります。
- この高級品によるフレーミングの方法を使うと、高級品自体の売り上げが予想外に落ちるため、その商品をラインナップから外したくなるという点です。しかしその商品を別の最上位商品を投入せずにただ廃止してしまうと、附の効果がドミノ倒しのように発生して、ひとつしたのか客体の商品が売れなくなり、そのまた一つ下と、順次値段の低い方へ悪影響が拡がる恐れがあります。
- 8. 恐怖を呼び起こす説得の微妙な効果
- 危険が示されていても、明確で具体的、効果的な危険回避手段が伝えられていないと、聞き手はその情報を「遮断」したり自分は大丈夫だと思い込んだり(容認)することで恐怖に対処することがあるのです。その結果、その人は本当に麻痺してしまい、全く何の行動も取らなくなります。
- 「私たちが恐れるべきなのは恐怖だけしかない状態です。」
- 18. 一貫性をもって一貫性を制す
- この購買層が他の世代と比べて変化にたいする抵抗が強いのは、何か変化が起きると、そのせいで自分の行動と以前からのコミットメントの間の一貫性が失われると感じるためです。ですからこの場合は、新しい商品を購入して使っても、消費者の価値観や信条、週間との一貫性は保たれるというメッセージを強く訴えるとよいでしょう。
- おそらくいちばん生産的な方法は、以前の相手の判断を褒めて「その時点では」間違っていなかったと伝えることでしょう。「そのとき得られた根拠と情報からすれば」以前の選択は正しかったと指摘することで、相手が昔のコミットメントに縛られず、また、メンツを失ったり一貫性を欠いたりせずに、新しい提案に注目するよう促せるのです。
- 19. フランクリンから学ぶ説得のコツ
- 相手に迷惑をかけることで自分の的から尊敬を勝ち取るという方法を発見したことです。
- 人は自分の行動と自分の考え方の間に一貫性がないと困るからです。フランクリンの政敵は自分が好きでもない相手に親切にしてやりながら、きっとこう考えたことでしょう。「なんだって私は気にくわない相手を助けるために、わざわざ本を送ったりしているんだ。やっぱり、フランクリンはそう悪い人間じゃないのかもしれない。考えてみると、彼にも取り柄はありそうだし。」
- 気に入らない相手に何かを頼むのはかなり勇気の要ることです。そんなときは、こう考えてください。今までその相手との付き合いから何も得るところがなかったのなら、最悪の場合でも、同じように何も得られずに終わるだけです。勇気を出して頼んで見ましょう。本当に、失うものなど何もないのです。