【詳報】岸田首相会見 自民総裁選に不出馬を表明 首相退任へ

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<8月14日>(水)

〇岸田首相が総裁選への不出馬を宣言しました。これはいわゆる「プランB」でありますな。以下は当溜池通信の2023年12月22日号「2024年日本政治の大胆予想」から。


 さらに岸田氏には、「3年間、どうもありがとうございました」と、総裁としての再選
を求めないという「プランB」がある。宏池会出身で3年以上首相の座に就いたのは、創
設者の池田勇人(4年4か月)しかいない。大平正芳氏は1年6か月、鈴木善幸氏は2年4
か月、宮澤喜一氏は1年9か月といずれも短命なのである。だったら岸田氏も再選を求め
ず、後継総裁も指名せず、次を「君子の戦い」に委ねるという「出口戦略」があり得よう。

 フルスペックの自民党総裁選挙を実施し、「疑似政権交代」を行えば世間の風向きもか
なり変わるというのが過去の自民党の経験則である。何しろ21年秋時点には、岸田氏自身
がその立場であったのだから。解散・総選挙は、次の首相に託せば良いのである。

 ちなみに自民党内の首相OBには森喜朗氏(86歳)、福田康夫氏(87歳)、麻生太郎
(83歳)と菅義偉氏(75歳)がいるが、いずれも高齢である。岸田文雄氏(66歳)は、
「有力な元首相」の立場を長くエンジョイできる可能性がある。


〇「6月解散」シナリオが崩れたからには、これが「セカンド・ベスト」のシナリオなのでありましょう。

〇仄聞するところによると、岸田さんは全国各地の「車座対話」に出かけて行くたびに、「トップが責任を取っていない」と言われておったそうなので、本日の記者会見における次の一言には、かなりの爽快感があったものと拝察いたしまする。


「残されたのは自民党トップとしての責任だ。もとより、所属議員が起こした重大な事態について、組織の長として責任を取ることに、いささかのちゅうちょもない。今回の事案が発生した当初から思い定め、心に期してきたところだ。当面の外交日程に一区切りがついたこの時点で、私が身を引くことでけじめをつけ、総裁選に向かっていきたい」


〇これで岸田さんは、安倍氏亡き後の安倍派にも引導を渡してしまいましたな。彼らはケジメをつけることにも後れを取ってしまった。問題は「ポスト岸田」が見えないことでありまして、まあ、それは総裁選という「自民党の知恵」に委ねることで何とかなるのかと。

〇岸田さんはしみじみ面白い政治家です。和歌山県で「爆弾テロ」に遭ったというのに、そのことをまったく「使おう」としない。そんな「美味しい話」を使わない政治家って居ないでしょう。そんなことも含めて、どこか「他人事モード」でいつも「ポーカーフェイス」の宰相でした。

〇個人的には7月21日に、バイデン大統領が不出馬宣言をしたことが、背中を押したのではないのかなあ、という気がしております。バイデンさんとの親密な関係は、岸田さんにとって貴重な政治的資源だったことでしょうが、来年は「トランプかハリス」ですからね。ともあれ岸田さん、お疲れさまでした。

  • この展開を早い段階から読んでいた吉崎さんマジすごい。
  • もっと具体的なことを言及していた気がするけど、ソースが見つからない。もしかすると、公開情報ではなくて、クローズドなセミナーでご本人から聞いたのかもしれません。

当時のメモを見つけた

  • 1年前の大学主催の中小企業向けセミナーの一コマでありました。この分析がストンと落ちたのです。

- 岸田さんは安部さんを超えたい人
- 任期の長さで超えるのはもはや無理
- プロ筋の評価で超えたい
- 防衛費とか次元の違う少子化対策とか
- 分かる人に分かれば良いという目標

あちこちのご意見

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