ため池通信

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<5月9日>(月)

〇当欄の2003年9月27日にこんな記述がある。これ、若き日の中山さんから聞いた話であ
る。

●国連総会において、どうでもいいような議題がかかるとき、発展途上国の多くでは本国からの
訓令もなく、自分で判断しようにもよく分からないということがある。そういうときは、「とり
あえず日本と同じにしておけば安心」なので、日本が賛否を投じた直後に、一斉にそれと同じ投
票行動が続く。

〇90年代後半に、中山さんが外務省の国連担当専門調査員をやっていた頃のエピソードなのだ
そうだ。日本の投票行動が「賛成」だと判明すると、国連内の電光掲示板でバシバシバシッ、と
「賛成」が増える。日本は国連内では目立たない存在なのだけど、日々の言動にはいちおう筋が
通っていて、いつもそれなりのロジックがある。日本と同じようにしておけば、後から難癖をつ
けられたときにも、ちゃんと申し開きができる。加えて日本政府は、兄貴風を吹かせたり、恩着
せがましかったりはしない。だから真似しても安心・安全な存在だった。