溜池通信

<3月8日>(木)

○ゲイリー・コーンNEC担当補佐官が辞めるというニュースは、正直かな〜りショックです。
まあ、よく今まで我慢した、減税が決まって花道になった、できれば金融規制緩和までやって
ほしかった、などなど、いろんな見方ができるけど。ここであらためて、トランプ政権の人脈
について整理しておきましょう。


MMT=大人の男たち

マクマスター補佐官、マティス国防長官、ティラーソン国務長官

(今回の「貿易戦争」でも、止める側に回って善戦。文字通りホワイトハウスの防火壁。マ
ティス長官によれば、国防用に使われる鉄鋼製品は全体の3%なんですって)

●軍人トリオ

ケリー首席補佐官、マクマスター補佐官、マティス国防長官

(ケリーとマティスはともに4つ星将軍で、マクマスターは3つ星。前者は対北朝鮮穏健派で、
後者は強硬派。マクマスター辞任説が一部にあるけれども、あれはしかるべきポストに異動さ
せて出世させてあげよう、という米軍の親心もあるものと拝察いたします)

●一蓮托生トリオ

マティス国防長官、ティラーソン国務長官、ムニューシン財務長官

(「いいか、どんなに辛くても独りで辞めるんじゃないぞ。辞める時は3人一緒だぞ」と誓い
合った仲間同士。これって迫力ありますよね。日本で言えば、財務大臣外務大臣防衛大臣
が首相に逆らう、って話であります)

●ゴールドマンサックス人脈

コーンNEC担当補佐官、ムニューシン財務長官、ディナ・パウエル安保担当次席補佐官、ス
ティーブ・バノン首席戦略官

(バノンが去り、パウエルも辞め、コーンも辞任へ。残るはムニューシンだけ。どんどん空洞
化が進んでおります)

●貿易強硬派

ロス商務長官、ライトハイザーUSTR、ナヴァロ通称製造業政策局長

(国際派、穏健派が油断していた間隙をぬって大統領を取り込む。確かにこのところ、クシュ
ナーが窮地になったり、いろいろあったからなあ)


○この感じだとチーム・トランプは安定しませんねえ。もっともこれは、トランプさんの会社
もそんな感じだったようですが。基本的に和気藹藹よりは、常に喧騒が絶えないような職場を
好む上司のようです。いやあ、こんな職場で働くの、あたしゃ嫌だなあ。