橙乃ままれさんの作品

魔王「この我のものとなれ、勇者よ」勇者「断る!」まとめサイト

  • 他の本をそっちのけで、一週間ぶっ続けで読んでました。ブラウザだと頭に入らない上に、ついつい読み飛ばしてしまうので、全部印刷したらとんでもない量に。紙って結構重たい。
  • はまった理由はいくつかあるけど、
    • 資本主義の悪魔と化していく青年商人とか、もうね。小麦の先物取引を用いた兵站への圧迫、中央でのハイパーインフレーションと南部での通貨防衛を通した二大経済圏の成立、馬鈴薯を用いた南部への融和推進が一つに繋がってるだけでも目が離せないのに、先物の債権を教会に流したことが後の第三次聖鍵遠征軍の複線になっているという ...世界観は、時代的には「狼と香辛料」なのだけど、展開的には「DEBT OF HONOR (Tom Crancy)」を思い出した。
    • 戦争については「A君(17)の戦争」的な世界観だけど、戦術・戦略レベルの話だけにとどまらず、国内・国家間の利害関係をきちんと説明しているのがよい。冒頭で、勇者のやっていることは単なる暗殺であると断じていたり、勇者が魔王を倒したとしても魔王の傀儡を立てて戦争を継続するであろうと言っているあたりも面白い見解。こういう点を踏まえてみると、宗教的な利害関係に起因して発生した第三次聖鍵遠征軍の異質性がより浮き上がってくるわけで。
    • 多彩な登場人物の成長とその人間関係による相乗効果。これは皆さん言ってますね。メイド姉がチート過ぎるのがあれだけど、軍人子弟なんて立派なものじゃないですか。やっぱり、教育って重要。
  • キャラクターは、魔王がエヴァンジェリンさんとしか思えなかった件。女魔法使いはキョージュ、女騎士がトモカネみたいなイメージだった。
  • よく分からなかった点は、
    • 外の図書館
    • 地図
    • マスケットが大量生産されすぎ
    • 大主教は光の精霊の「彼」の遠い子孫かと思っていたのだけど、そういうはなしじゃなかったのか。

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  • まおゆうが参照してるのはこっちの世界なんだろうか。